拡張されない現実

いわゆるAR(拡張現実)アプリが最近増えているようで。
セカイカメラ」なんかは以前書いたように、サービスとして拡充されればかなり面白くなるかなー、という印象だったんだけど。
だけど。

まぁ、今のところどうなっているかと言えば、Twitterよりも意味のない"呟き"めいたものがあちこちに落ちているだけで、情報としては殆どノイズのみだよね。カテゴリがソーシャルネットワークになっている辺り、使い方としては想定通りなのかもしれないけれど、本当の意味でソーシャルネットワークにするにしてもなんか色々と投げっぱなしというか、乱雑すぎるよね。


一方で、Androidから来た「Layer」。こっちはアプローチがまるで違うというか、それこそサービスとか情報を優先したアプリって感じ。で、これが理想的なのかといえばやはり結果としての印象は似たようなもので、乱雑なんだよね。そこそこの駅前辺りだともう情報が多すぎて、浮いているタグの中から自分の探したいベストを見つけられる感じではない。検索のキーワードを上手く絞ってフィルタリングすればいいんだろうけど、そこまでするなら別にカメラの映像と組み合わせたUIじゃなくて、普通に探したい情報向けのサイトなりアプリなり使えばいいって気がする。それこそ食べ物の店なら食べログだのFOOMOOだのの方が整然とリストになる分だけ見やすいしね。というかARのUIでは構造的に検索とかフィルタリングはやりにくいよ。表示させている最中にそういう操作したくないもん。


結局のところ、どちらもカメラの映像の上にそれっぽくタグを浮かせているだけで、写された画像と情報が連動している訳ではないし、実用性には乏しいよね、今のところ。僕が触ったのは無料のこの二つだけだけど、その他のアプリも評価なんか見ていると推して知るべしといった感じで金出してまで試すレベルには達していなさそう。

嘗て検索の世界にGoogleが現れたときのようにいずれ革命的なアプリが世に出るのかもしれないけれど、現時点では雰囲気で眺める以上のものではないかなぁ。