私的録音録画補償金問題
先週末の話題。
「iPod課金」の本格議論がスタート
廃止を含めた制度の再検討のような話がつい数ヶ月前に言われてたはずの私的録音録画補償金制度が、どこのロビイストが頑張ったのか知らんが何やら新設された委員会で普通に議論再開している。その「再検討」を行う場といえばそうなのかもしれないが、小寺信良氏によれば"今回の委員選定では補償金反対派がゴッソリ抜かれ、代わりに権利者側の人数が大幅に増強されるというフザケた事態"になっているそうで雲行きが怪しい。
で、どうやら津田大介氏が参加しているようなので、「音楽配信メモ」のほうを覗いて来た。
印象としては、自分の立場を消費者側・権利者側双方のニュアンスにおいてよく理解しておられる。
で、委員会メンバーの権利者と利用者・機器側のパワーバランスでいえばやはり全体的に権利者側の方が多いと俺も思うし、俺みたいな人間が呼ばれたことで「『消費者の声も聞きましたよ』的な『アリバイ作り』に俺が利用されるよな」と思うところがないわけでもない。
まさにこういった事態が危惧されるわけで、その意味においてこうしてblogなり何らかの媒体を通して自分の意見や立ち位置(迷っておられる様でもあるが)を明確にしておいて貰うことは非常に意味がある。
結局この手の問題は、津田氏も言うように「それで個人的にコピーする権利が担保されるなら」「一定の範囲内(金額・対象)において」許容すると言う人は(極めて妥協的であるにせよ)少なくないのではないか*1。
それが反発を買うのは「とにかく理由のつけられるモノ全てからむしりとろう」的な魂胆が例の利権団体あたりに見え隠れするからではないか。誰も製作者の方々になら敬意を払いこそすれ、中間搾取者*2に上納金を納めるために音楽を聴いているわけではないのだから。