スペックなんかどうでもいい、とまでは言わないけど
SCEI、「PLAYSTATION 3」発売を11月上旬に延期
久夛良木CEO、お元気そうで何よりです。
世界一美しいPSPを超えるものは出来ましたか？ああ、出来ないから延期ですかそうですか。
という冗談は置いておいて。
PS3はSONYグループの期待の星であると同時に、Blu-Ray陣営の勝利の鍵を握るハードなわけで、これの発売が遅れるというのはなかなか際どい局面だ。正直この結果がどっちに転ぶのかは良く分からない。
でも、BDもCellもいいけど、ゲーム機という本分を忘れないようにしないと、足元すくわれるぞ。PSが、嘗てコンシューマゲームの絶対覇者だった任天堂を負かせたのは、ハードの素晴らしさでも敵陣営の糸井重里の命名のおかげでもなく、単にスクウェアというキラーコンテンツホルダーが参入して、そのコンテンツを遊べるハードに人が集まっただけだ。PS2こそ、そのPSの後継ブランドとしての価値と、当時市場が盛り上がりかけていたDVDの普及プレーヤ（それこそプアマンズDVD）としてのニーズで見事勝ち残ったけど、もうその延長線上で戦える時期じゃない。
まだベータの二の舞の可能性のあるBDと、一般人に訴求効果があると思えないCellと、既に素人には他社との差が見分けられないレベルのグラフィックでは「買い控える」要素が多すぎる。ましてや既にPS2でも十分高かったのに、いい加減おもちゃと呼ぶには高すぎる価格とスペックで、マニアはともかく市場でシェアを獲得する見込みはどのくらいあるだろう。SONYブランドも以前に比べると随分凋落したように見えるし（とはいえ一般的にはまだまだ人気だけど）。
出来るだけ価格を抑えることと、良質なコンテンツをスタートダッシュで（発表だけでも）揃えることが、当たり前だけど大事だよな。もう胡坐をかいていてもトップシェアを取れる状況じゃあない。
