補正

「俺、これからアイツと連絡取れるかもしれない」


ただ駅で聞こえてきた誰かの発言。
一見すると普通の言葉で、さらっと聞き流せば何となく分かった気になるけど、冷静に考えれば考えるほど、この文章のシチュエーションが分からない。「これから」か「かもしれない」が無ければ普通なんだけど。
適当で不正確な言葉の使い方をしていても、前後の文脈や状況判断の材料があれば過不足を適宜均して無意識に解釈しなおすのが人間。経験的に獲得し、補正し、曖昧さを受容する脳内言語インタプリタの優秀さ(適当さ)は素晴らしい。

僕自身には補正情報の無い上記の言葉だって、本当に全く理解できないかと言えばそんなこともなく、やっぱり何となく想像はつくしな。