Yahoo!が色々言ってることへの雑感

ヤフーが記者懇親会を開催。「Yahoo!のAPIは全サービスで積極的に公開」

API全公開にしろ、SNSにしろ、流れの必然性とか色々考えたら、これといって新しい情報は無かったようで。全体的にいまいち煮え切らない、前に向かって進みたいんだか進みたくないんだかよく分からない発言が目立つ。
 COOが自ら語るとおり、

「新サービスでもいきなり何億というPVが発生するYahoo! JAPAN上で耐えうるだけの信頼性やセキュリティも課題」

というのは新サービスを始める上での足枷にもなっているのだろうね。ぽっと出のベンチャみたいに技術屋の好奇心や思いつきでWeb 2.0なサービスをえいやっと展開するような瞬発力や機動性はもう無いのかもしれない。
 別にそれは悪いことじゃなくて、株式をベースにした企業として成熟するということはそういうことだろう。勢いに任せた新規サービスなんぞどこかのベンチャに人柱になってもらって、成功した(あるいは改良や資金力次第で成功に導けると判断した、現時点ではまだ未成熟な)サービスだけ後追いで上手に食らいつけば良い。底力(経済力や知名度や必要な人材や、それらをひっくるめたあらゆるリソース)が違うのだから勝負は出来る。
 ベンチャだ風雲児だといわれた時代を通過して、安定性と成長力を担保に安定株主を得るに至った企業の正しい姿だ。
でも、ソフトバンクの親玉みたいに、もうちょっと勢いのあることぶち上げてくれてもいいのにな、と思うけど。いや、こっちが面白いだけだけど。

しかしま、

「今の携帯電話のインターネットはインターネットではない。ドコモの携帯電話ではauのコンテンツが見られないなど、むしろ昔のパソコン通信に近い」

その通りだと思うよ。なんかよく分からんうちに片っ端から課金が当然みたいなサービスだらけの妙な世界にされてしまったし。とはいえフルブラウザなんか用意されても、W-ZERO3くらいでもなけりゃPC系コンテンツなんかそう見る気にはなれねぇし。
でもこのタイミングでYahoo!がこんなこと言っても、結局SBの携帯(現vodafone?)からでないとまともなサービスも受けられない微妙なポータルになりそうな予感。