本格カメラアプリを比較してみた【機能編】
今僕がメインで使用している撮影アプリは、以前紹介した「プロカメラ」です。
露出とピントを別々に合わせる事の出来るこのアプリがとても気に入っています。
撮影は楽しく快適に - Digital-Penguin workbench 実は以前から、iPhoneの標準カメラを置き換えられる撮影メインの高機能カメラアプリを探していました。で、AppBankさんの記事でこれが凄く気になってたんです。
購入当日にホームに置いたこのアプリを超えるカメラアプリは当分でないでしょう。
※価格は情報取得時点のものです。ご購入前にその時点の価格を確認願います。
プロカメラ 3.0.1
iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.0 以降が必要
価格: ¥350
更新: 2011/02/11
(2013.10.06追記)プロカメラは現在公開されておりません。「ProCamera 7」に移行しています。
※価格は情報取得時点のものです。ご購入前にその時点の価格を確認願います。
ProCamera 7 5.0 (¥85)
カテゴリ: 写真/ビデオ
販売元: Cocologics(サイズ: 30.2 MB)
と、思っていたのですが。
まさかこんなに早く、その座を脅かすアプリに出会うとは。
そのアプリは「Camera+」。プロカメラと同じ、ピントと露出を別々に設定して、ホワイトバランスロックの出来る本格派高機能アプリです。
※価格は情報取得時点のものです。ご購入前にその時点の価格を確認願います。
Camera+ 4.0.2 (¥170)
カテゴリ: 写真/ビデオ
販売元: tap tap tap(サイズ: 26.5 MB)
撮影に関する機能を比較
ではさっそく、機能を比較してみる事にします。まずは撮影まわりの機能。
撮影機能 | プロカメラ | Camera+ |
---|---|---|
比較バージョン | 3.0.1 | 2.1 |
マルチタスク | 対応 | 対応 |
Retina iPhone4,iPod touch 4 | 対応 | 対応 |
フラッシュ iPhone4のみ | ON/OFF切替ボタンあり | ON/OFF切替ボタンあり |
インカメラ iPhone4,iPod touch 4 | 切替ボタンあり | 切替ボタンあり |
ピント/露光 | 上級者モード時のみ | 2本指でタップ ※2.2で1本指操作にも対応 |
ホワイトバランス | 上級者モード時のみ | ピント/露光別操作中 |
手ブレ防止 | 有り(3段階) | 有り |
セルフタイマ | 0.5s、1s〜10s | 5s、15s、30s |
ズーム操作 | ボタンまたはピンチイン/アウト | スライドバー操作 |
ズーム倍率 | 最大6.0倍 | 最大6.0倍 |
ズーム解像度 | フル解像度ON/OFF可 | フル解像度のみ |
ジオタグ | 有り(アプリ内ON/OFF可) 撮影時方角保存 | 有り(アプリ内ON/OFF可) |
水平キャリブレーション | 有り | なし |
全画面シャッター | 有り | なし |
グリッド表示 | 3種類から選択可能 | 9分割のみ |
撮影時保存 | 自動保存(カメラロール)指定可 | アプリ内(LightBox)、カメラロール指定可 |
保存サイズ | 使用iPhoneの最大サイズで保存 | 使用iPhoneの最大サイズか、シェア機能に最適化を選択 |
ビデオモード | 有り | なし |
連射モード | なし | 有り |
操作の効果音 (シャッター音ではない) | ON/OFF設定可 | ON/OFF設定可 |
まず、プロカメラでは「上級者モード」かそうでないかを選択して使用する事が出来ますが、Camera+にはそれがありません。通常画面をタップするとピントフォーカスが表示されるだけです。
このピントフォーカスをホールドしたままもう一本の指でタップすると、露光用のフォーカスが表示される仕組みです。
このあたりの操作の違いについては次回(初めての連続企画だ!)【撮影編】でもうちょっと詳しく書いてみます。
上のリストを眺めてもらうと何となく分かるのですが、性能的には同程度ながら、概ねプロカメラの方が細かい調整が可能になっています(手ブレ防止のレベルが3段階あるとか)。
ユーザインタフェースは非常に良く考えられていて、ボタンの配置やグリッドの種類、全画面シャッターの有無など、好みに合わせたカスタマイズもし易くなっています。
でも、それだけでプロカメラが上だと思うのはまだ早い。
Camera+のユーザインタフェースもとても良く練られています。
プロカメラが、細かい設定の多くを「設定画面」に移行して変更する必要があるのと比べて、Camera+は、上記の設定のほとんどを撮影画面上で行う事が出来ます。
例えばジオタグ。自宅とか、ちょっと公開したい写真にジオタグを残したくないような環境で撮影する場合なんか、一時的にオフにしたい事もありますよね。気にしない方もおられるでしょうが。
プロカメラの場合、設定画面を開いて(撮影モード中断)、設定を変えて、撮影モードに戻るという操作になります。
このとき、切り替え画面が表示されたりするので実際に数秒の間が空くし、心理的にも撮影を中断している感じがあるのですが、Camera+では撮影モード上のフロートメニューで切り替えが出来るので、心理的な「待たされ感」がありません。
これは、ユーザ心理的にはとても大事なんですよね。時間にすれば(人が操作するロスをふまえれば)大差ないレベルではあるのですが、連続性を保っているかどうかで、結構評価が変わってきます。
ちなみにプロカメラの設定画面を開くのは2タップ必要なので、Camera+のほうがタップ数も1回少ない事になりますね。
どっちを選ぶ?連射とビデオ
Camera+にあってプロカメラに無い機能。「Burst」モードです。
連射モード中は、シャッターボタン押しっぱなしでどんどん撮影できます。試したときは40枚ほどで停止しましたが、多分メモリ残量依存のような気がします。すいませんそこまで検証してないので。
逆に、プロカメラだけにあるのが「ビデオ」モード。
そもそもこれがあったから、僕は安心して標準カメラの位置をプロカメラに置き換えたのでした。動画はあまり撮らないけど、いざってときに使える場所にある方が嬉しいですもんね。
表示機能を比較
続いて、表示機能。
表示機能 | プロカメラ | Camera+ |
---|---|---|
比較バージョン | 3.0.1 | 2.1 |
アプリ内保存 | なし | LightBox |
写真の表示 | iPhoneのライブラリ | LightBox、iPhoneのライブラリ |
Exif情報 | 詳細な情報を表示 | 簡易表示 |
Exif情報(ジオタグ) | マップ、航空写真(方角情報も表示可) | マップ |
外部送信(シェア) | メールのみ | Facebook、Twitter、Flickr、メール |
Camera+の特徴はLightBoxと名付けられたアプリ内保管領域。撮影時にカメラロールへの直接保存も出来ます。また、ライブラリから読む場合も、ここに一時保管するイメージになります。
あくまで一時保管領域なので、ここでSaveを選べばカメラロールに保管されて、ここからは削除されます。
この画面上でExifも表示できます(上の画面で、フキダシ表示されてるメニューの右端の[i]マーク)。表示される情報は絞られてる感じ。Exif表示したままスワイプすると、次(前)の写真のExifに移動できるのが嬉しい。
一方、Exif情報の内容が充実しすぎてるのがプロカメラ。素人の僕にはさっぱり分からない細かい情報が表示されます。撮影アプリ名も記録されていれば分かるし、ジオタグからマップだけでなく航空写真も引っ張ってきます。何もそこまでしなくても。
シェア機能は今のところ、Camera+が圧倒してますね。まぁこのあたりはいずれプロカメラも対応してきそうな気もしますが。ていうかこの点に関してはPictShareが優秀過ぎて個人的にはどうでもい(ry
※価格は情報取得時点のものです。ご購入前にその時点の価格を確認願います。
PictShare - multiple photos/movies uploader 3.4.5 (¥250)
カテゴリ: ソーシャルネットワーキング
販売元: itok(サイズ: 3.2 MB)
そして編集機能を比較
続いて、編集機能。これがまたなかなか充実してます。
編集機能 | プロカメラ | Camera+ |
---|---|---|
比較バージョン | 3.0.1 | 2.1 |
画質の編集 | 明度、コントラスト、ガンマ値、彩度など スライドバーで数値編集 | シーン別指定 撮影条件、被写体などからオート補正 |
切り抜き | 自由サイズ、黄金比固定、正方形 2:3、3:4、9:16 | 自由サイズ、黄金比固定、正方形 2:3、3:4、4:6、5:7、8:10、9:16 |
回転 | 90°、水平、垂直 斜め(-24°〜24°、切り抜き連動) | 90°、水平、垂直 |
枠付け | なし | 18種類から指定可 |
特殊効果 | 36種類 | 36種類、ただしうち9種類はアドオン |
ここまではどの機能も過不足はありながらも、思想的にも操作方法も似ていた両アプリですが、面白い事に画質編集だけは決定的に違っています。
いわゆる写真の総合レタッチアプリに見られる明度やコントラストを数値(スライドバー)で操作できるようにしたのがプロカメラ。PhotoShop的な編集に馴染んでいる人にはイメージしやすい機能です。
一方で、Camera+はデジカメにありがちな「撮影シーンの選択」をアイコンワンタッチで行って最適な画質を選んでいく感じです。実際のデジカメなら撮影前に指定するところですが、そこはiPhoneアプリ。あとから補正かけまくりです。
Cloudy、Sunset、NightなどのシチュエーションやPortrait、Foodなどの被写体選択まで。細かい調整は出来ないけどデジカメユーザには直感的で良いのかも知れません。
逆に、似すぎだろってくらい似通ってるのが特殊効果。どちらも4つのエフェクトパターンセットがあって、それぞれに9種類のエフェクトが登録されています。セットを選んだときに9種類のエフェクトプレビューが表示されるのも同じ。セットの名前も3つ目までがプロカメラは「Colour」「Vintage」「Special」、Camera+も「Color」「Retro」「Special」になってたり…。まぁいいけど。
(プロカメラ)
Camera+の4つ目のセットだけが115円のアドオンで、購入前はデモ表示になってます。まぁもともとプロカメラのほうが高いので、アドオンまで買って金額的にも対等って所かも。まぁ僕はエフェクトは別のアプリでやるので、いまのところはいらないですけど。
そうそう、編集と言えばCamera+のLightBoxはここで威力を発揮します。LightBox内で写真のコピーペーストが出来るので、オリジナルを残したままどんどん加工して比較したりできます。で、気に入ったものだけをカメラロールに保存とか。不要な写真はあとで一括削除できるので(必要なものをカメラロールに移した後、Select All→Deleteとか)、Camera+で加工まで全部やりたいなら使うべき機能です。加工は全て他のアプリで、というなら自動保存先はカメラロールでもいいかも。
追記(2011/02/17)
後で気付いたんですが、LightBox内で右下に出て来るDeleteを使うと、写真の削除以外に「Undo All Edits」(編集内容を全て戻す)「Remove Geotag」(ジオタグを消す)って機能がありました。これは意外と重宝するかも知れませんね。最初の状態では表示されていないボタンなので、一度右上の写真を重ねたようなアイコンを押して、さらに右下に出て来るDeleteボタンを押すと良いみたいです。
(写真左上に出て来る×印を押すと選択肢は出ないで削除される)
とりあえずここまで
見ての通り甲乙付け難しと言うか、まぁはっきり言ってお互いかなり意識してるという気がするのですが。まぁライバルアプリを意識してイイトコ取りしつつ改善もしてくれるなら、ユーザとしては歓迎したいところですけどね。
で、上の方で予告しましたが、もう一回このネタやります。撮影編でお会いしましょう。
あ、といってもカメラの知識とか撮影技術はまるで素人なので、専門的な解説とか比較は期待しないで下さいませ。
※価格は情報取得時点のものです。ご購入前にその時点の価格を確認願います。
Camera+ 4.0.2 (¥170)
カテゴリ: 写真/ビデオ
販売元: tap tap tap(サイズ: 26.5 MB)
※価格は情報取得時点のものです。ご購入前にその時点の価格を確認願います。
プロカメラ 3.0.1
iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.0 以降が必要
価格: ¥350
更新: 2011/02/11
(2013.10.06追記)プロカメラは現在公開されておりません。「ProCamera 7」に移行しています。
※価格は情報取得時点のものです。ご購入前にその時点の価格を確認願います。
ProCamera 7 5.0 (¥85)
カテゴリ: 写真/ビデオ
販売元: Cocologics(サイズ: 30.2 MB)